デイケア(通所リハビリ)は給料激安? But!人と関わるコミュニケーション大好きな人にはオススメな理由もある!
現在の職場でデイケア(通所リハビリ)ので勤務は2つめで、デイケアでの経験年数は13年を超えるベテランの領域になってきた管理人の雅治(@ツイッター)です。
理学療法士(PT)・作業療法士(OT)の三大就職先・転職先はこの3つです。
- クリニックに転職したいPT・OTへ忠告したいこと
- 介護老人保健施設(老健)の仕事と将来性
- デイケア(通所リハビリ)(この記事です)
これらの記事では給料や実際の現場の仕事内容等を含めて、将来性にいたるまでをスッパ抜いて書きましたが、今回はデイケアについてぶっちゃけていきたいと思います。なんか教科書通りの決まり文句はなしの本音トークです。
多くの事業所はデイケアやデイサービスの乱立で利用者獲得戦争に突入しています。つまり、経営が難しくなってきているという事業所が多くなっているということになります。
そういう現状から、管理者も上からの圧力がものすごいと思いますし(経験者です)、今後は仕事自体は他部署との兼務や介護業務をやらされることが多くなってくると思います。もちろん給料面でも下がり続ける事がおのずと予想できます。
先行者利益じゃないですが、職場を変えるのは早ければ早いほど給料面でも環境面でも有利になることは間違いありませんので、転職を考えられている方はまずは情報収集から始めることを強くおすすめします。
デイケア(通所リハビリ)のPT・OTの給料・年収の現状と今後
- デイケア事業所が収益を上げるのは完全に無理な介護報酬改定
- グループ内に病院や強化型老健があれば少し安心かも?
2015年に続き、2018年の介護保険改定でデイケアは大打撃を受けて、もう理学療法士(PT)作業療法士(OT)が働く意味がなくなったのは皆さんご存知ですか?
今はリハビリテーションマネジメント加算をガッツリ取れてやっと収益化できる状態で、簡単に解説すると、リハビリ会議の開催のために家族や他事業所のケアマネや、説明をする医師を確保する必要がでてきました。
しかし、通常業務や医師の給料・アルバイト代などの経費から収益面などを考えると、その基準を満たせない事業所が95%以上になっていてるのが現状です。
詳しくは後述していますが、リハビリ時間20分というのが撤廃されたので、極端な話5分でも1分でもよくなりましたし、ぶっちゃけ理学療法士(PT)・作業療法士(OT)がリハビリしなくてもよくなりましたから、もう無理ゲーです。
デイケア(通所リハビリ)単体で営業している所はないと思いますが、小さいクリニックのみの場合、小規模な法人・グループの場合は医療の患者さんを誘導しにくいですし、他でも利益を大きく上げることができないので、デイケアの赤字・経営難を補填しにくいです。
その反面、個人経営でも総合病院や大規模老健を同一法人内に構えている場合は、赤字部署があっても他で補えたりしているので、少しは利益を出しやすいです。
つまり、あなたの給料には反映されにくいということになりますよね。
まだまだ超高齢化社会が進むので、介護報酬の点数引き下げが起こるのは確実です。介護老人保健施設の給料は安い、上がらないということになります。
※法人内に大きい病院や老健がある場合は少しはゆとりがあるでしょう。
デイケア(通所リハビリ)の仕事内容と休暇の取りやすさ
老健の記事と同様に、正直な話、理学療法士(PT)としてデイケアでの仕事はモチベーションが一番上がりません。ヤリガイなしです。期待していた方、ごめんなさい。
その理由は上でも触れたとおり、給料面だけではなくこのようなことからです。
- セラピストがリハビリをしなくても法的に問題なし
- 他事業所や地域との密な連携を国は進めているが、現実はその反対
- ひとりで定員40〜50人でも回さないといけない現場もある(休めないよ)
短期集中リハビリを除くと、ひとり20分という時間がなくなりました。
そのため、私の施設では15分を基本として、自立レベルの高い利用者だと1〜2分の状態確認で終わりの方や自主トレーニングのみの方もいらっしゃいます。
さらには理学療法士(PT)や作業療法士(OT)がリハビリをしなくてもよくなったので、もう有資格者がリハビリをしなくてもいいんです。介護福祉士さんが集団体操をしてもいいし、極論、リハビリも運動も何もしなくてもいいんです。
近隣の事業所の話ですが、介護職員が集団リハビリを行って理学療法士(PT)・作業療法士(OT)はほぼリハビリをしない方針に変えたデイケアもあります。
個別でアプローチしないとダメな症例は介入するとおっしゃっていましたが、収益を考えれば当然の流れです。しかし、ここまでズバッと運営体制を変更するとクレームや利用中止といった方も出てくると思います。(たぶん、影響があるのは最初だけでその後人数は増えるはずですけど)
結局の所、悲しいですがデイケアで理学療法士(PT)と作業療法士(OT)は不要な存在となってしまいました。
国や大きな協会は自宅に帰って、地域に密着して他事業所の連携をしなさいとおっしゃっていますが、リハビリ会議や書類数の増加による業務圧迫などなどから、現実問題そんなこと無理な方針になってきています。
『それならどうでもいい評価や毎回同じことを話す会議を少なくしろ!』ってんだ。って思います。賢い方はうまく方針を打ち出していますが裏がありありですよ。
そんなわけで厳しい現実です。
上記と関わりのある内容ですが、介護報酬の改定で人員配置の見直しなどの大きな変更をしなかった事業所はあまり関係がありません。しかし、変更した施設のりはスタッフはなかなかハードになったかもしれませんし、逆に楽になったかもしれません。
理由はこうです。
- 短時間で大勢の個別リハビリを行わなければいけなくなった
- 集団リハビリなどで一度に大勢できて簡単になった
時間を短くしてリハビリを提供する方針に変えたデイケアだと、もう流れ作業のように利用者のリハビリをするので忙しくなったという声を多く聞きます。大多数の所はこのパターンが多いですね。
少数派ですが、集団体操のみで終わりという方向に変更したデイケアでは仕事が無茶苦茶楽になったと言っていました(笑)。けども、その分、リハ職ひとりの業務濃度が濃いので、休みにくくなったとも言っていました。
いずれにしても、リハビリ職としてのやりがいを感じられますか?って思います。
デメリットばかりあげてきましたが、医学的にどうこうよりも人と人とのつながりなどに仕事の魅力を感じる方にはいい環境ですね。
個人的なメリットとしては、身体的に良くしたいとかいう部分ではなく、比較的元気な方が多いので人楽しく話をしながら仕事をしたいPT・OTにはオススメです。
デイケアの今後と将来性考察まとめ
- 給料アップは介護保険の施設でも最下位レベル
- 老健よりもデイケアの仕事はモチベーション維持が難しい
- 大きな法人・グループならまだ可
- おじいちゃん・おばあちゃんとの会話好きには一番オススメできる
働きがいがある、給料が高いなどなど、あなたがどこに仕事に求めるか?という部分が大切かなって思います。
よくあるのが働きやすくて、給料が高くて、家から近くて、なんて全部希望を通そうとしているために求人募集がたくさんあっても、全く決まらないっていう人。
その気持は良くわかりますが、どれかに優先順位をつけて早く動いておかないと、いい求人などはどんどんなくなってしまいます。
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